SELECT by BAYCREW’Sのキーマンたちに聞く「20の質問」。サラ・アンデルマン/《JUST AN IDEA in TOKYO》主宰。
現在、開催中の《JUST AN IDEA in TOKYO》は、様々なクリエイターやアーティストの作品が集結したスペシャルイベント。その主宰者であるサラ・アンデルマンに話を聞きました。

Q1 あなたが好きな言葉は?
「何事も可能である」という言葉が好きです。
Q2 あなたのリラックス方法は?
本を読む時間が、私にとっての癒しです。最近は特に、Stefan Zweigの『Magellan』を読んでいます。世界一周航海を初めて達成した探検家の物語で、友人に勧められて手に取りました。

Q3 これまでの旅でお気に入りの場所は?
やはり日本ですね。訪れるたびに新しい発見があります。
Q4 旅の必需品といえば?
パスポート。これがないと、冒険は始まりませんから。
Q5 あなたが住むパリの好きなところと、苦手なところを一つずつあげるとしたら?
エッフェル塔の存在は特別ですね。構造の美しさも革新性も、何年経っても変わらない魅力があります。セーヌ川沿いを歩きながら眺める時間がとても好きで、夜のライトアップは何度見ても感動します。あとは、パレ・ロワイヤルの雰囲気も大好き。街中にいるハトはちょっと苦手ですね(笑)。
Q6 東京の好きなところと、苦手なところを一つずつあげるとしたら?
東京の街を歩いて、思わぬ路地に迷い込むのが大好きです。地図通りに動かない旅も、インスピレーションになります。ただ、いつも時差ボケには悩まされています。何度訪れても克服できません。
Q7 最近買ったお気に入りのファッションアイテムは?
EN VRACのシャツです。デザイナーがシャルベなどのヴィンテージシャツに、鉛筆や本、ノートなどのモチーフを描いていて、どれも一点もの。古いものに新たな命を吹き込む姿勢がとても素敵です。《JUST AN IDEA in TOKYO》にも参加してもらっています。

Q8 今注目しているアーティストは?
クリス・ラブルーイ(CHRIS LABROOY)。ユニークなビジュアルの構成とユーモアのセンスに、いつも刺激をもらっています。
Q9 好きな音楽は(ミュージシャン)は?
アメリカのバンド、クルアンビン(KHRUANGBIN)が好きです。
Q10 1日にどれくらいスマホを触りますか?
正直、使いすぎてしまっています。主にWhatsAppとInstagramを使っていますが、便利で効率的な一方で、できればもっと控えめにしたいとも思っています。
Q11 あなたに影響を与えた人は誰?
母の存在がとても大きいです。
Q12 《JUST AN IDEA》はどうやって生まれましたか?
コレットを終えたあと、自分自身の会社を立ち上げ、さまざまなプロジェクトにアイデアを提供する中で生まれました。自然な流れで始まりました。
Q13 《JUST AN IDEA in TOKYO》の参加ブランドを選んだ基準や理由は?
普段からフォローしていて、尊敬しているデザイナーたちです。東京で紹介したい、あるいは再び紹介したいと強く思ったブランドばかりを選びました。
Q14 かつてあなたが手がけた《コレット》には、SNSのない時代にもかかわらず日本でも有名でした。現代のSNS文化をどう考えていますか?
SNSは発見のチャンスに満ちていて、素晴らしいツールだと思います。でも同時に、五感で感じるリアルな体験の価値を忘れずにいたい。
Q15 日本で買った、もしくは持っている日本にまつわるアイテムで、特にお気に入りは?
レインボースティック(RAINBOW STICK)というアイテム。昔、日本の小さな街のローカルなお店で見つけました。今ではMoMAのショップにもあるかもしれませんが、当時はとても珍しくて、見た瞬間に強いインパクトを受けました。

Q16 特に好きな日本のブランドやメーカーは?
<BALLON by Bibliothèque Blanche>、パリの<OGATA>、そして<TORAYA>が思い浮かびます。
Q17 仕事時間とプライベート時間は区別しますか?
あまり区別していません。
Q18 東京っぽい、日本っぽいデザインとは何だと思いますか?
クオリティとディテールへの深いこだわりが、日本の美意識を象徴していると思います。建築にも通じるものがあって、素材を大切に扱う姿勢が印象的。食やアート、ファッションまで、すべてが有機的につながっている点も日本独自です。ファッションは少し自由度が高いかもしれませんが、若いデザイナーたちの作品には「リスペクト」の精神が見えます。それこそ、日本文化の中核にあるものかもしれません。
Q19 ファッションが持つエネルギーとはなんだと思いますか?
“再生と更新”でしょうか。
Q20 最近、夢中になっていることは?
スヌーピー(SNOOPY)ですね。パリで開催された『ピーナッツ』75周年記念展《Snoopy in Style》のキュレーションを担当しました。アメリカ・サンタローザの美術館から届いた貴重なアーカイブを通じて、漫画家チャールズ・シュルツがどのようにキャラクターのスタイルを築いたかを紹介しています。さらに、現代のデザイナーによるスヌーピーの衣装作品も展示し、私自身も数名のデザイナーを新たに選出しました。ギフトショップの監修も手がけています。


