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BerBerJinディレクター 藤原裕さん
FASHION | 2026.4.30

加賀美健の“セレクト散歩”。

虎ノ門〈SELECT by BAYCREW’S〉を、現代美術作家の加賀美健が歩く。気になるものにふと立ち止まり、ひとこと書く。じわりと響く彼のメッセージが店内の景色を少しだけ変えていく。

Artist: Ken Kagami / Photo: Daisaku Ito / Edit: Shigeo Kanno
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プライベートでも<SELECT by BAYCREW’S)に足を運んでいるという加賀美さん。店内に流れる空気や、並ぶアイテムから受け取ったインスピレーションをもとに、これまでに見て・感じてきた断片を、自身のアーティスト手法である“即席ライティング“で表現した。その場の感覚をすくい上げるように紡がれた言葉は、整いすぎないからこそリアルで、ショップの持つ温度やリズムをそのまま映し出す。ファッションと空間、そして個人の感性が交差することで生まれる、新たな視点が興味深い。

「店内も迷うし買うのも迷う」

邸宅のような広い空間で、思わず回遊してしまう<MUSE de Deuxième Classe>。一歩足を踏み入れると、静かな気品に包まれ、まるで誰かの美意識が息づく住まいを訪れたかのような感覚に。余白を活かしたレイアウトと心地よい動線が、自然と店内を回遊したくなる心地よさを生み出している。セレクトされたウェアや小物は、日常にさりげなく上質さを添えるものばかりで、空間そのものがスタイリングのヒントを与えてくれる。時間を忘れてゆっくりと過ごしたくなる、特別なひとときが流れている。

「ベンテージブーム」

圧巻の“ヴィンテージ”デニムが並ぶ<THENIME>のデニムコーナー。無骨になりがちなアイテムも、女性の視点で見るとその色落ちや柔らかな風合いがどこか新鮮で、スタイリングの幅を広げてくれる存在に映る。一点ごとに異なるアタリやダメージは、あえてラフに、あるいはフェミニンなアイテムとミックスして楽しみたくなる。シルエットやサイズ感を選びながら、自分らしいバランスを見つける時間も心地よく、気負わずにヴィンテージを取り入れられる魅力的なコーナーだ。

「¥すごい¥全部高い!!」

ヴィンテージウォッチやバッグが揃うウィメンズコーナーにて。洗練された空間には、素材やクラフツマンシップにこだわり抜かれたハイエンドなアイテムが並び、訪れる人の感性を静かに刺激する。<Cartier>の気品あるタイムピースや、<HERMES>を象徴するバーキンをはじめとした名品が揃い、訪れる人の感性を静かに刺激する。まるで宝物を探すような高揚感とともに、特別な一品と出会える贅沢空間だ。

「チェッカーズみたい」

チェックのパッチワークが印象的な<DIANE V>のアイテムが並ぶ。シーズンによってさまざまなブランドのポップアップコーナーが登場するのも〈SELECT by BAYCREW’S〉の魅力のひとつ。

「あなたのおめがねにかなうメガネがあります」

国内外の約80ブランド1000種類以上のアイウェアが揃う<EYETHINK>。クラシックからモード、機能性に優れた最新モデルまで、幅広いラインナップが一堂に会し、訪れるたびに新たな発見がある空間となっている。繊細なディテールや素材使いにこだわったフレームは、スタイルを完成させる重要なアクセントに。顔立ちやファッション、ライフスタイルに寄り添いながら、最適な一本と出会える特別な場所だ。

「少しギラついてるショップです ちょっとだけギラついています ちょっとだけ」

旬なインポートからストリート、モードまでをフラットな目線で楽しめるメンズコーナー。ジャンルにとらわれないセレクトは、肩肘張らずに“今の気分”で自由にショッピングできるのが魅力だ。ラックに並ぶウェアはもちろん、存在感のあるシルバーアクセサリーや、スタイリングの完成度を高めるバッグ、小物類も豊富にラインナップ。細部にまでこだわりが行き届いたアイテムが揃い、トータルでスタイルを組み立てる楽しさを味わえる空間となっている。

「ちゃんとカギをかけて止めましょう ぬすまれるから」

自転車パーツに目を奪われる<Circles Tokyo>。自転車カルチャーを牽引する名古屋を本拠地とする〈Circles〉が東京に初出店したのがこちら。国内外のパーツやオーダーメイドのフレームなど自転車の初心者にも上級者にも心強いサービスが充実している。

「外かと思った」

ガードレールやマンホールなど、リアルなストリートの風景を切り取ったような空間が広がる<Herringbone Footwear>。無機質でありながらどこか遊び心を感じさせる演出の中に、常時300足以上のスニーカーが並び、その圧巻のラインナップはスニーカーファンはもちろん、普段あまり手に取らない人でも思わず見入ってしまう充実度だ。ウィメンズ・メンズそれぞれのコーナーでウェアをチェックした後、そのまま足元のコーディネートまでスムーズに組み立てられるのも魅力。

「この影がおしゃれ」

アートブックと雑貨が美しく並ぶ<title:>にて。ページをめくるごとに感性を刺激するビジュアルブックや、日常にさりげない彩りを添える雑貨が揃い、まるでギャラリーのような空間が広がる。服と本、雑貨がゆるやかにつながり、ライフスタイル全体を心地よくアップデートしてくれる場所だ。

「これって作品ですか?」
「コンセントとかをかくしてる」
「カクカクしてる!!」

普段はギャラリーとして使用されているスペースである〈art cruise gallery by Baycrew’s〉。空間そのものに興味津々の加賀美さんは、持っていた飴をおもむろに床にバラマキ、一言書き出した。※現在は、竹沢うるま写真展『Boundaries』が開催中(〜6月21日まで)。

「ここにスタンド!!」

雑貨好きにはたまらない<THE STAND fool so good(s)>。思わず手に取りたくなるユニークな小物や、日常を少し楽しくしてくれる雑貨が所狭しと並び、見ているだけでも気分が高まる空間だ。MLBオフィシャルのアイテムやアート作品なども目が離せいない。ドーナツスタンドもあるので2階の待ち合わせ場所にもお薦め。

「いがいと安い!!♡」

カフェとブラッスリーが一日中楽しめる〈RITUEL 虎ノ門〉でひと休み。それぞれの空間がシームレスにつながり、気分やシーンに合わせて過ごし方を選べるのも心地よいポイント。買い物の合間にふらりと立ち寄り、コーヒーとともにひと息つくのもよし、ゆっくりと食事を楽しむのもよし。自然と滞在時間が伸びてしまう、余白のある贅沢な休憩時間が流れている。場所は、2階<THE STAND fool so good(s)>の隣。