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SELECT by BAYCREW’Sのスタッフにアンケート!2025年、スタッフそれぞれのファッション的回想。
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T-MARKET
FASHION | 2026.2.24

スタイリストの進化系、ブランディングスタイリスト®︎という職業。

今回SELECT by BAYCREW’Sに来店したのは、ブランディングスタイリスト®︎として活動する小野田史さん。ここ数年で注目度を高めているこの職能を、彼は2021年に独自サービスとして体系化した。従来のスタイリスト像を更新する新しい働き方として話題を集めている。そんな小野田さんがSELECT by BAYCREW’Sの魅力を語る。

Photo: Hiromichi Uchida / Text & edit: Shigeo Kanno
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小野田 史さん

小野田さんは、雑誌や広告を中心に約20年にわたり第一線で活躍してきた実力派スタイリスト。その豊富なキャリアを背景に、現在は“ブランディングスタイリスト®︎”として活動している。

プロの視点で買い物への同行や自宅でのワードローブチェックを行い、単なる服選びにとどまらず、個人の魅力を引き出しながら、出会いや結婚といったライフステージの節目から、昇進や転職などビジネスシーンに至るまでの印象設計までを見据えたトータルな提案を行っている。

「これまでの仕事は、媒体やブランドから依頼された企画に合わせてスタイルを作る、いわばBtoBの領域でした。それらを継続しつつ新たに始めたのは、一般の方に直接スタイリングを提供するBtoC型。スタイリストの知識や経験を、もっと身近に届けたいと思ったんです」

顧客の中には、ショップスタッフの方々との会話に萎縮するケースも少なくないそう。ショップスタッフと連携して買い物をサポートするのがまさに小野田さんの役割である。そんな彼がSELECT by BAYCREW’Sの店内で足を止めたのは、メンズシャツコーナー。パーソナルスタイリングを求める顧客の多くは服選びの初心者だという。それを理由に2枚のシャツを見比べた。

黒いシャツを手に取っている小野田 史さん
右27,500円(Brooks Brothers for L’ECHOPPE)、左58,300円(COMME des GARCONS SHIRT)

「まず事前に、ITによるアルゴリズムを活用したスタイル診断を行い、お客さまの服選びの傾向やライフスタイルを体系的に分析。そのデータをもとに、最適なショップを選定します。実際の買い物では、とにかく試着を重ねてもらいます。たとえば黒シャツが欲しい場合でも、複数の黒シャツを着比べることで、お客さま自身が“壁打ち”をするようなプロセスを体験できる。そうすることで、着心地や与える印象の違いを相対的に体感できるのです。ブランドの歴史や商品の詳細な説明はショップスタッフの役割。私はあくまで、お客さまと共に“似合う感覚”を見つけ出すことに集中しています」

そう語りながら彼が手に取ったのは、<ブルックス ブラザーズ>と<コム デ ギャルソン シャツ>の黒シャツ。同じ色でもブランドごとに表情が異なる好例だ。

「この2ブランドが近い場所に並んでいるのは珍しい。比較できる環境は、お客さまにとって大きなメリットですね」

ちなみに当日着用していた<LE>のカーディガンも、同店のリサーチ時に購入したものだという。

「デザイン性の高いアイテムが多い店という印象でしたが、このニットのようにベーシックも揃っている。それに4万円台から購入できるレザージャケットが気になりました。価格が高騰している今、手に取りやすいレザーは貴重です」

黒のレザージャケット
41,800円(JOURNAL STANDARD)

「私は、ウィメンズのスタイリングも担当しますが、SELECT by BAYCREW’Sは、女性向けのラインナップもかなり充実していますね。ヴィンテージデニムは嗜好品的な魅力があるアイテムですが、こういう“選択肢の幅”がある売り場は、スタイリストにとっても理想的なんです。さらに、女性顧客に響きそうだと感じたのが、<カルティエ>のアイウェア。ジュエラーのアクセサリーとして、メンズ・レディースを問わず、ファッションに関心が強いお客様にご提案できると考えております。服そのものだけでなく、小物まで含めてスタイルを完成させられる環境が整っているのは、この店の大きな強みだと思います」

デニムを選ぶ小野田 史さん
アイウェアを見る小野田 史さん

さらに店の魅力についてこう続ける。
「ここはメンズとウィメンズの服だけでなく雑貨やアートブックまで揃うので、空間自体にアトラクション性がある。目的買いだけでなく、“来れば何か発見がある”場所ですね」

小野田さんは、スタイリストという専門職のスキルを、クリエイティブのような既存の領域に限らず、個人のお客様へと新しいニーズを広げている。その活動は、ファッションとの距離を縮める新しい選択肢になりつつある。