LANG JP EN
( Magazine )
FASHION / CULTURE / PEOPLE / ART / FOOD / STAFF BLOG / FASHION / CULTURE / PEOPLE / ART / FOOD / STAFF BLOG /
BerBerJinディレクター 藤原裕さん
PEOPLE | 2025.8.13

SELECT by BAYCREW’Sのキーマンたちに聞く「20の質問」。 藤原裕/BerBerJinディレクター

本企画『PEOPLE』では、<SELECT by BAYCREW’S>のキーマンたちに20の質問を投げかけ、彼らの好きなモノやコト、リアルな気分を伺います。
今回は、デニムコンセプトショップ〈THENIME〉のヴィンテージデニムのセレクトを監修する藤原裕さんのデニム愛と素顔に迫ります。

Photo: Hiromichi Uchida / Text: Keiichiro Miyata / Edit: Shigeo Kanno
SHARE
BerBerJinディレクター 藤原裕さん
BerBerJinディレクター 藤原裕さん

Q1.座右の銘は?
A1. そう言えるものは、特にないんですが、自分を表す上では、「人生がネイビー」って言葉がしっくりきます。デニム好きがきっかけで、服も車も身の回りのものがどんどんネイビーに染まっています。

Q2.趣味は?
A2.何でも集めてしまうのが癖です。デニム以外だと、〈ロレックス〉の時計や、〈エルメス〉のブレスレットやネックレスなど、身につけるものがほとんど。どれも古いもので、新しくても90年代のものです。

Q3.今、ハマっていることは?
A3. スタイリングですが、最近は、90年代みたいにジーンズの裾がグシャっとブーツに被るように長いレングスで穿くことにしています。

THE 501 XX® A COLLECTION OF VINTAGE JEANSを持つ藤原裕さん

Q4.日々の必需品は?
A4. 時計とアクセサリー。服装に合わせて選んでいます。今日は、シンプルな白シャツに、時計は〈ロレックス〉の《デイトジャスト》、ブレスレットは〈エルメス〉、〈スカイストーントレーディング〉、〈GDC〉を合わせています。

〈ロレックス〉の《デイトジャスト》、ブレスレットは〈エルメス〉、〈スカイストーントレーディング〉、〈GDC〉

Q5.勝負メシは?
A5.カレー。昔から原宿の名物でもあるので、自分史上最多メシでもあります。

Q6.愛車は?
A6. 6年前から〈ボルボ〉の《V 60》。色はインディゴブルー。

Q7.これから買いたいものは?
A7. 衝動買いタイプなので、「あれが欲しい」と思うことはありません。ふらっと立ち寄って、「これはやばい」と出会ったものを買っています。

Q8.これから始めたいことは?
A8. カラダ作り。若い時と同じ体重でも、年齢と共に体は緩んでくるから、穿けないジーンズが10本ほどあります。そのため、現在のレギュラーは5本。ウォーキングなど適度な運動は続けているのですが、体の内外のメンテナンスをさらに意識したい。

Q9.落ち着く場所は?
A9. 好きなものに囲まれた事務所。中古で買って、自分でキレイに磨いて使っているレザーの椅子がいつもの居場所。

Q10.いちばんの宝物は?
A10. 思い入れがあって購入して、さらに20年以上所有しているものはすべて宝物です。

Q11.休日の過ごし方は?
A11. サッカーの強豪校に通っている息子の試合観戦。この前は、朝から福島県まで。私も元サッカー部。車の運転は好きなので、楽しみながら参加しています。

Q12.センスが良いと思う人は?
A12. 大阪のセレクトショップ〈IMA:ZINE〉のディレクターの谷(篤人)さんと、〈エディフィス〉の紺野(浩靖)さん。お二人のInstagramはフォローさせていただいています。

Q13.好きな映画は?
A13.実家が映画館で、たくさん観てきました。ただ、映画や音楽から古着にハマったタイプじゃないので、ベタにミッション:インポッシブル(1996年/ブライアン・デ・パルマ監督/アメリカ)ですかね。

Q14.好きな写真集は?
A14. 手前味噌ですが、僕が監修したリーバイス501にフォーカスした書籍『THE 501 XX® A COLLECTION OF VINTAGE JEANS』(ワールドフォトプレス刊)です。リーバイス®の本社にも許可を取り、製作に2年を費やした渾身の一冊で、出版をきっかけに起こった変化はたくさんあります。人生を変えてくれました。売り上げは、トータル1万冊は超えていると思います。デニム張リの表紙は限定版です。

THE 501 XX® A COLLECTION OF VINTAGE JEANS

Q15.好きな音楽は?
A15. このジャンルというのは決まっていなくて、いろいろと聞きます。

Q16.今日穿いているデニムは?
A16. リーバイス®501BigEのSタイプ。僕の体型は、リーバイス®505の方が合っているのですが、501を穿くことの方が圧倒的に多い。

Q17.初めて買ったジーンズは?
A17. 地元の高知県に〈ジーンズファクトリー〉というセレクトショップがあるんですが、その前身の中津商店でリーバイス®501のブラックジーンズを購入しました。価格は6,800円。サイズは32×30(ウエストが32インチ、レングスが30インチ)だったと思います。

Q18. 人生で一番興奮したジーンズは?
A18. 13年前にロサンゼルスのヴィンテージイベントで出会った一本です。現地のディーラーから「裕ちょっと来い、すごいものを仕入れたから」と言われて、裏に連れて行かれて出されたんですが、半身に畳まれていたので、ぱっと見はただ古いデニムかと思っていたら、裏を返すと“ワンポケ”! 通称、“ワンポケ”と言われ、バックポケットが片側にしか付いていないのは、リーバイス®501と呼ばれるロット番号がつき始めた初期の証。時代でいうと、1890年代ごろ。あまりに高額で、お店で仕入れることはできなかったのですが、僕が仲介して、日本人の方が購入しました。ワンポケに巡り合ったのは今も昔も人生でそれきりで印象深い一本なので、『THE 501 XX® A COLLECTION OF VINTAGE JEANS』ではトップページで紹介しています。ちなみに現在の市場価格は3000万円相当。

THE 501 XX® A COLLECTION OF VINTAGE JEANS

Q19. 好きなファッションアイコンは?
A19. 僕が目指したいファッションの最終着点は、白Tにジーンズ。そんなシンプルでかっこいいスタイルを地でいく、白洲次郎さんは憧れの人。日本人で初めてジーンズを穿いた人と言われ、僕が知る限り、まず間違いなさそうです。白洲さんのジーンズ姿を収めた写真を見ると、愛用したのは、おそらく〈リー カウボーイ〉。第二次世界大戦中だけ、右綾と言われる、右上に向かって綾目が表れる織り方で生産されていて、一見〈リーバイス®〉と見間違えるのですが、バックポケットのラインとロールアップした裾裏の“耳”の幅で、僕なりに判別しました。

Q20次に注目している古着は?
A20.ヴィンテージ界の大きな流れとしては、デニムの次はスエット。筆頭はチャンピオンです。そして次は、シャツの流れを感じています。それを後押しする流れがもう一つあって、それがスニーカーブームの終焉。街行く人の足元を見ると、少し前はジョーダンシリーズが増えて、今は〈ナイキ〉のダンクがあちらこちらに。過去に何度も巻き起こったスニーカーブームは、いつもダンクが終焉の知らせなんです。だから、〈オールデン〉や〈レッドウィング〉みたいな革靴の流れがこれからくる。そうなると、トップスはスエットよりもシャツの時代。ワーク系のものが特に合わせやすいので、<BerBerJin>では、さらにネルシャツを充実させていく予定です。