MISATO ANDOさんとMINAMIさんに聞く、スニーカーと今の気分。
そろそろ秋到来。服の気分が変われば、足元も変わる。BiSHでの活動を経て、現在はアーティストとして制作に向き合うMISATO ANDOさんと、スタイリストのMINAMIさん。ともに静岡県出身で同世代、かつて仕事の現場で出会った二人が、〈Herringbone Footwear〉で久しぶりの再会を果たした。話題は、近頃の足元事情。約300足の新作スニーカーが並ぶ棚の中から、さて二人が心惹かれたものは?
昔はヒール、いまはスニーカー。自然体になったからこそ、足元で遊びたい。

MINAMI「BiSHの頃は、ヒールの印象が強かったですよね」
MISATO「今では、ヒールは“今日は気合いを入れるぞ”という日に履く特別なものになりました」
MINAMI「服の好みも変わりました?」
MISATO「変わりました。10代から20代にかけては、 “格好いい女性に見られたい”という気持ちが強かったんです。でも今はもっと自然体で、絵を描くことが生活の中心になったこともあって、動きやすくて、楽ちんに過ごせる服が増えました。例えば、ワンピース一枚だったり、アクセサリーもあまり付けなかったり、足元はスニーカーだったり」
MINAMI「今のリンリンさん(MISATOさんの愛称)なら、バレエシューズみたいな薄底も似合いそう」
MISATO「そういうものも履いてみたい。昔はスニーカーって聞くと、少し男性的な印象を持っていたんですけど、今は選び方次第だなと思うので」
MINAMI「そういえば最近はヘアピンも付けていますよね」
MISATO「そうなんです。昔好きだったものを、また取り入れているんですよ。ついこの間も、実家から幼稚園や小学生の頃に使っていたヘアピンを持って帰ってきて」
MINAMI 「10代の頃とはまた違う、今だから楽しめる似合い方もありますよね」
MISATO「むしろ今だからこそ、少しガーリーなものを素直に取り入れられるようになった気がします。子供っぽくなりすぎず、自分にちょうどよく馴染むというか。だからメッシュスニーカーにビーズやチャームを付けたり、シューレースをベロアやリボンに替えたりするアレンジもやってみたくて」
MINAMI「スニーカーなら買ったあとも、そうやって遊べますよね」
MISATO「そう。履いて、汚れて、手を加えて。そうやって自分だけの一足にしていくのも楽しい」
スニーカーには、その時代に夢中になったカルチャーの記憶が残っている。
MINAMI「私の場合、“自分といえばスニーカー”というくらい、子供の頃からよく履いていました。ずっとダンスをやっていて、ジャズからヒップホップまでいろいろ踊っていたので」
MISATO「そうだったんですね」
MINAMI「LAに留学していた時も、周りには〈VANS〉を履いている人が多くて。〈Dickies〉のパンツにチェッカーのスリッポンとか、《オールドスクール》の黒とか」
MISATO「私も《オールドスクール》持っていました。東京に出てきて古着屋さんへ行った時に、“黒の《オールドスクール》は持っていた方がいいよ”みたいに言われて買った記憶があります」
MINAMI「何にでも合わせやすいですもんね。スケボーはしないんですけど、そういう格好で街を歩くのが楽しかったんですよね」
MISATO「MINAMIさんがスタイリストの服部(昌孝)さんのアシスタントだった頃は、ずっと《エア フォース 1》を履いていましたよね?」
MINAMI「はい。アシスタントの後半は、それこそ2、3年くらいずっと。その時々で“これ”という一足を決めるタイプで、今は《スーパースター》。履き潰したあとの控えも一足ストックしています」
MISATO「わかります! 私も履き潰すまでとことん履くタイプです」
MINAMI「思い出の一足ってありますか?」
MISATO「モデル名は忘れてしまいましたが、イギリス国旗がデザインされた〈Reebok〉のスニーカーです。赤いレザーのスカートに合わせて、“今日はイギリス”みたいな気分になっていました(笑)」
MINAMI「かわいい(笑)」
MISATO「パンクやヒップホップみたいな音楽だったり、スケートだったり。スニーカーって、背景にあるカルチャーごと楽しめるのが面白いですよね。今なら女性らしい服に、あえてそういう要素を混ぜてみたいです」
毎日履くからこそ、デザインと履き心地、どちらも譲れない。
MISATO「最近は、朝起きたらアトリエまで歩いて、夜まで制作して帰る、というのが生活のルーティンで。立ちっぱなしだったり、床に座ったりもするので、とにかく窮屈じゃないことが大事なんです」
MINAMI「私はアシスタント時代から、“いつでも走れる靴”がマストでした(笑)。今も日常で履くものは、やっぱり動きやすさを重視します。職業柄、すぐ動けることは大事なので」
MISATO「長時間履くとなると、見た目だけでは選べなくなりますよね。私は足幅が広いので、紐をかなり緩めて、スリッパみたいな感覚で履けるものが好きで」
MINAMI「わかります。私も足幅が広いので。気に入ったデザインでも、自分の足に合わないと結局履かなくなっちゃいますよね」
MISATO「でも、デザインに惹かれてどうしても履きたいスニーカーがあって。最初は足に当たって痛かったんですけど、中敷きを替えたりしながら、ようやく履けるようになりました。そうやって、たまに無理もします(笑)」
MINAMI「そこまでして履くんですね(笑)。私は結局、履き心地を優先しちゃう。でも、ラクなら何でもいいわけでもなくて。家を出てから“今日、足元ミスったな”と思うことがたまにあるんです。そういう日は一日ずっと気分が上がらない。だから出かける前は、鏡の前で足元まで必ずチェックするようにしています」
MISATO「“今日、この靴じゃなかったな”っていう日、ありますよね(笑)」
MINAMI「あります(笑)。ちゃんと動けて、その日の服にも気分にも合う。毎日履くものだからこそ、どちらも譲れないですね」
約300足を前に、この秋履きたいスニーカーは?

MISATO「今話していたような足元の悩みに、〈Herringbone Footwear〉はちゃんと答えてくれますよね。メンズとウィメンズがきっぱり分かれていないから、“これは女性用だから”と考えず、単純に“これいいな”で探せる」
MINAMI「同じフロア内なら、洋服を試着したまま、こっちへ来て靴まで合わせられるらしいですよ」
MISATO「わあ! それはいいですね」
MINAMI「普段は表参道や渋谷を歩き回って何軒も見ることが多いので、ひとつの場所で一緒に選べるのは本当に助かります」
MISATO「本当に広いし、ちょっとテーマパークみたいですね(笑)」
MINAMI「見ているだけでも楽しいですよね」
MISATO「ショッピング以外だと、最近お休みの日は何をしていますか?」
MINAMI「山へ行き始めたんです。今はとりあえず手持ちの靴で登っているので、山でも履けるGORE-TEXのスニーカーが気になっていて。これは街履きというより、かなり趣味目線ですね」
MISATO「私は結局、アトリエ用を考えちゃいます。履くなら軽くて動きやすいもの。でも、それとは別に、鏡の前で“この色の靴があればな”って悩むこともあって。最近はベージュのパンツを履くことが増えたので、ブラウン系のスニーカーが欲しいんです」
MINAMI「わかります。いつもの服に、この色があればっていう時ありますよね」
MISATO「そうなんです。“ブラウンのスニーカーさえあれば完成するのに”って思うことが結構あって」
MINAMI「私は逆に、差し色になる一足として〈MIZUNO〉のWAVE PROPHECY 1を選びました。実はお店に入った時から最初に目についていたモデルなんです。履いてみたら、すごく軽くて」
MISATO「走れそうですね(笑)」
MINAMI「そう、走りたくなる(笑)。普段なら選ばない色にも自然と手が伸びるのは、これだけたくさんのスニーカーが並んでいるからかもしれません」
MISATO「私は女性らしい薄底が気になりました。今までの自分なら選ばなかったものでも、今の服には似合いそうだなって。MINAMIさんもおすすめしてくれたし」
MINAMI「絶対似合いますよ。昔から好きなものも、今だから履きたいものも、両方見つかりましたね」
MISATO「そうですね。たくさん並んでいる中から、“今ならこれ”っていう一足をMINAMIさんと一緒に選べて、楽しかったです」
MINAMI「またショッピングに行きましょう!」
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